40代前半、通っていた教室のK子先生がレッスン中、少し神妙な顔になり、
きっぱりした口調で話しだしました。
左手の5本の指で小さい円を作り、右あばら骨あたりを押えて、
「男性は胃を持ち上げて、ここで女性とコンタクトするの!」と言い、
さらに、左右の手のひらを股関節の前部分に当て、少し腰を「く」の字すると、
「ここに空間を作って、女性が動きやすいようにするの! 腰のバネの溜めにもなるしね!」と言いました。
当時は内臓脂肪たっぷり、やせ型なのに腹が出ているという最悪な体形でしたので、
胃を持ち上げれば5秒でギブアップ、
腰を「く」の字にして一歩動くとガニ股になり、そこから先は一歩も脚が出ませんでした。
姿勢とホールドに試行錯誤している今だから解るのですが、K子先生が指導したかったのは、
間違いなく、「出っ尻、鳩胸」そのものなのでした。
以前のブログで、「そのうちできるようになるよ!」と軽くあしらわれた先生のことを書きましたが、
私の熱心さに親身になって社交ダンスの本質を教えようとしてくれた先生がいたことを公平にお伝えしたいと思います。
でも、最終的には、教わった当人がおのれの心で受け止め、おのれの頭で考えなければ何も始まらないのです。
その典型例が私でした・・・。
ただただ、恥じ入るばかりです・・・。